2004年12月26日に起きたスマトラ沖地震・津波でもっとも被害を受けたアチェ状況と支援活動について、インドネシア民主化支援ネットワーク(NINDJA)が伝えます。


by NINDJA
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●活動報告(2005年8月28日)

○ロッ・ウンチン村に水道を
 インドネシアでは到着時発給ビザが30日のため、25日にマレーシアのペナン島に行ってきました。1泊だけし、そのままトンボ帰りです。26日の夜にメダンからロスマウェまで車で戻ったのですが、スウィーピング(一斉検問)の数に辟易です。自家用車で女ばかり乗っているということで、そのまま前進してもいいと言われたものを含めると、東アチェ県、北アチェ県だけで10回くらいのスウィーピングでした。多くの場合、トラックとバスのみが止められていましたので、かなりの可能性で「違法徴収(pungli)」するためと思われます。さて、和平はどこへいったのか。
 27日は、連日、村に行っていたため、見る影もなくドロドロになった車を洗ったり、ガソリンを入れたり、細々した仕事を片付け、今日から活動再開です。まず、22日に訪れた際に要請されていた水道を敷設するため、西バクティア郡ロッ・ウンチン村に事前の調査に行きました。
c0035102_1134233.jpg ここではコーラン詠みの練習をする施設の建設もおこなうことになっています。27日、建築資材の買い付けをしていたため、今日から作業がはじまっていて、22日の活動報告の写真にあるような施設は、すでに壊されていました。村の大工さん 2人のほか、人びとが作業に参加しています。ちなみに建設費用は約650万ルピア(7万5000円)。100年近いという柱のうち、いまでもつかえるものは、そのままつかいます。
c0035102_1142135.jpg 村の人びとと話していると、海兵隊員が来て、実にうっとうしかったため、ロッ・ウンチンとムナサ・ハグの村境にある水源を見に行きます。水源とする地点に5× 5× 6mの大きな井戸を掘り、ムナサ(村の祈祷所、集会施設)、そしてコーラン詠みの練習をする施設まで 700mの水道を引きます。ここはジャカルタに住むお金持ちの土地です。以前、井戸の支援があったのですが、村の人びとは「だまされ」、計画よりずっとずっと小さい、ふつうの井戸でしかなかったため、村全体に水を供給することはできなかったそうです。
 水道について、村の人びとと話し合ったあと、ムナサ・ハグ村でコーヒーを飲むことになりました。ここにロッ・ウンチンの海兵隊部隊司令官が登場。「村の活動については、なんでも出頭して、報告しなくてはならない」とご立腹です。部下の海兵隊員は、庭で自動小銃を構え、なにかに狙いをつける真似をしています。村の人びとは、「なにか飲みませんか」にはじまり、とにかく相手をなだめるため、必死でお愛想を言っています。
 ちなみに津波の被害に遭った、ほかの地域で「かならず出頭」なんていわれることは、ほとんどありません。2、3月は、まだ武力衝突などがありましたので、たまたまその直後だと出頭しなくてはなりませんでしたが、和平合意が結ばれたいまはなおさらです。北アチェ県知事からの推薦状のコピーを村の人びとに渡し、村長さんに報告に行ってもらうようお願いしました。

○マタン・スリメン集落でも水道を
c0035102_115194.jpg 海兵隊員の姿に、コーヒーもまずくなるような思い。早々に引き上げました。マタン・スリメン集落に向かいました。ここも水道敷設を要請されています。24日にも水源とする川からの距離、貯水槽を建てる場所などについて話し合っていたのですが、建築資材の確保も含めて、再度の話し合いに行ったのです。
 マタン・スリメン集落は、ずっと家の支援が決まらずにいました。5月ごろオランダの財団(TDH)から家の支援を受けられるかもしれないという話があったのですが、実際に受けられるのかどうかわからないまま。セーブ・ザ・チルドレンが仮設住宅を建てることになりました。けっきょく、この集落には2軒ずつの家が建っています。
 さらにTDHから資金が出て、地元のACHというNGOが建てている恒久住宅について、井戸やトイレも完備されたものとなっているのですが、その井戸水が塩からいのです。人びとのなかには、井戸を壊してくれと頼む人も出ているそうです。
 友人たちと、助成金を出す側と、受け取る側の両方の問題について議論になりました。地元のNGOが助成金の申請をしても、すぐに回答が来るわけではないし、そうすると村の人びとには約束できない。村の人びとは、とにかく早く支援してくれればいいわけで、別の団体で支援してくれるところがあれば、そちらを選択する。そこで助成金がおりた場合、重複することになる。助成金を出す側(財団など)と受け取る側(地元のNGOなど)のあいだに信頼関係があり、受け取る側の自由裁量でできる体制がないと、かなり効率が悪そうです。
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by NINDJA | 2005-08-29 10:59 | NINDJAの救援活動