2004年12月26日に起きたスマトラ沖地震・津波でもっとも被害を受けたアチェ状況と支援活動について、インドネシア民主化支援ネットワーク(NINDJA)が伝えます。


by NINDJA
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●国軍と独立派の対立、アチェでの救援活動を遅らせる

<国軍により民間人7人殺害される>
 6日、7人の住民がインドネシア国軍によって殺害された。これに対しアチェ軍管区司令官エンダン・スワルヤは、今回の津波での混乱にも関わらず、「アチェはまだ紛争中である」と述べた。
 このような国軍による民間人の殺害は、アチェの長引く紛争のなかで日常茶飯事のことであったが、津波が起こる前のアチェは、海外の人権グループ、国連機関、ジャーナリスト、および外国人の出入りが事実上禁止されていたため、国軍による人権侵害が過去2年間報道されたことはなかった。
 アチェでは、過去25年間の紛争で1万人の民間人が殺害されている。6日に犠牲となった1人の家族は、「インドネシア国軍は、独立派かどうか確かめもせず簡単に人を殺す」と話した。
 ここにきて、国軍と独立派の対立が救援活動を妨げること、また、この災害を機に国軍が力を強めることが懸念されている。近年、国軍の掃討作戦の強化、また、2年前の戒厳令により独立派の弱体化が進んでいた。多くの独立派リーダーは、逮捕された。

<アメリカ、国軍への支援規制緩和を発表>
 パウエル米国国務長官は、今週、人権を侵害している恐れがあるとしておこなっていたインドネシア国軍への支援制限を緩め、輸送機部品の提供を申し出た。輸送機は、アチェへの物資輸送のみを目的とするとされているが、本当それが守られるかは不明である。

<災害により国軍とGAMの関係修復?>
 今回の災害が、インドネシア最貧地域の一つであるアチェの状況を変えるかもしれない、と期待をもつ人もいる。
 「もし、救援活動がうまくいけば、アチェの人びとの政府に対する怒りも和らぎ、これまでの人権侵害に関する両者の協議も進むかもしれない」とシドニー・ジョーンズはThe Asian Wall Street Journalに書いている。
 しかし、国軍がこれまで同様、独立派に厳しく対応することは間違いない。今週、リャミザード・リャクドゥ陸軍参謀長は、兵士に対し、独立派の動きに備えて交通網の警備を強化するようと命じた。
 救援活動関係者は、「これが国軍の救援活動管理の前兆でなければいいが。インドネシア政府がいつまで救援物資の自由な運搬を許可するか心配だ」と述べている。(The New York Times, 05/01/08)
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by NINDJA | 2005-01-08 12:00 | 軍事作戦・人権侵害