2004年12月26日に起きたスマトラ沖地震・津波でもっとも被害を受けたアチェ状況と支援活動について、インドネシア民主化支援ネットワーク(NINDJA)が伝えます。


by NINDJA
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●HRW、ユドヨノ大統領に声明

 国際人権監視団体のヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)は6日、ユドヨノ大統領にあてて、アチェ・北スマトラ津波災害に関わる憂慮と提言を表明した。書簡のなかでHRWは、ユドヨノ大統領が積極的に国際的支援会議を召集し、アチェ支援の必要性を訴えたことを評価、また遺体収容作業などにおける国軍の貢献も一定評価している。しかし、国軍統治下にあるアチェの現状も厳しく見据え、迅速で確実な救援活動のため、国内外の政府・民間団体の自由な活動を保障することと、国軍とGAMの即時停戦を求めている。

1. アチェへのアクセス制限を解除せよ
 国連、国際機関、NGO、ジャーナリスト、外国人の入域を不必要に制限した2003年大統領令第43号が現行でまだ効力があるのか明確にしてほしい。それがまだ有効であるならば、すぐにこれを廃棄すること。制限のない自由なアクセスがいまこそ必要である。入域許可、また、初期の混乱期後もアチェに残るための手続きに要する、時間のかかる官僚的プロセスは廃止すべきだ。

2. 可能な限り完全な情報を提供せよ
 アチェを孤立させる従前の政策が、津波災害の被害規模の査定と迅速な対応への障害となった。したがって、悪いニュースを隠すためにアクセスを制限してはならない。アクセスの制限は物理的危険性のあるときのみに限るべきだ。インドネシア社会はアチェの軍事作戦について可能なかぎり知らされるべきだ。

3. アチェの非常事態をすみやかに解除せよ
 津波災害の前まで、アチェは自由アチェ運動(GAM)と国軍が戦闘状態にあったため、非常事態宣言下に置かれていた。表現の自由、集会、移動、情報が制限される非常事態宣言を解除することを求める。

4. 救援活動の中心を国軍から政府・民間機関に移行せよ
 救援活動のロジスティックにおいて、国軍は不可欠な役割を果たしているが、これらの任務を適切な政府機関、経験豊富でプロフェッショナルな国内外の援助機関にできるだけ早く委ねることが重要である。これら文民機関が国軍のエスコートやプレゼンスがなくしても救援物資を被災者に直接届けられるようになるべきだ。国軍は、道路修復などの災害復旧活動に集中するべきだ。このような任務は援助機関では担えないことだ。

5. 国軍は援助機関の活動を妨害してはならない
 援助機関が国軍から圧力を受けた、援助物資を軍に引き渡さなければならなかったという報告がある。このような行為を取り締まる指示が公に発せられることを求める。また、国軍の一部はGAMの支援者と疑った人びとに救援物資を配給しないなど、公平な人道支援をしていないという報告もある。

6. 国軍、GAMともに戦闘をやめ、支援をすべての被災地に確実に届けよ
 アチェが前例のない危機に見舞われたにもかかわらず、東アチェで軍とGAMの間に戦火が交わされ死者が出たと報告されている。戦闘継続は、復興活動を不可能にするとは言わずとも、困難にする。わたしたちは大統領とGAM双方に、国際人権法に基づく義務のなかで、すべての被災地に支援が届くことを確実にするためのあらゆる方策を講じることを求める。

7. 国会議員による救援物資配給を監視するチームの設置を歓迎する
 わたしたちは、国会が12人の議員から成るチームを結成し、アチェと北スマトラの津波被災地での人道支援活動を監視する任務を与えたことを歓迎する。アチェは長い間、援助が汚職の巣窟になってきたという歴史がある。透明で責任性のある文民監視は、国際ドナーから表明された何十億ドルにのぼる支援を確実に被災者に届けるため非常に重要である。(HRW, 05/01/06)
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by NINDJA | 2005-01-06 12:00 | 外国軍・援助機関の規制