2004年12月26日に起きたスマトラ沖地震・津波でもっとも被害を受けたアチェ状況と支援活動について、インドネシア民主化支援ネットワーク(NINDJA)が伝えます。


by NINDJA
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●人権団体「国軍が救援活動を妨害」

 バンコクを本拠地とする人権擁護団体「人権と開発のためのアジア・フォーラム(FORUM-ASIA)」は5日、アチェにおける軍事支配が救援活動を妨害していることを憂慮し、声明を発表した。声明は以下のとおり。

 地震と津波による災害から1週間たったアチェには、インドネシア市民・政府機関および国際救援組織から大量の援助物資が送られている。しかし、溢れる援助物資は20万人にのぼるバンダアチェの被災者および北スマトラの他地域の被災者に届いていない。
 FORUM-ASIAは、アチェで活動するメンバーやパートナーたちから受けた以下の情報に憂慮している。

・地元NGOは、生存者や犠牲者の家族への援助物資配給に参加することを許されていない。
・人道支援物資はバンダアチェとメダンの空港に山積みにされており、効果的に配給されていない。
・生存者たちは国軍が指揮する配給センターに列をなしているが、身分証明書をもたないものたちは配給品を得ることができないだけでなく、罵倒されたり、殴られたりすることもある。遠隔地ほど、このようなことが起こりやすくなっていると思われる。
・配給センターの外のブラック・マーケットで食糧が売られている。FORUM-ASIAの調べでは、バンダアチェ空港の外で、インスタント・ヌードルが一袋500ルピアで売られていた。
・生存者は現在、致命的な病気、飢餓、心理的トラウマに脅かされている。被災者の多くは女性や子どもで、肺の感染症、マラリア、下痢に罹りやすい。「国境なき医師団(MSF)」がアチェでクリニックを開設することが許されているとはいえ、機能している唯一の病院は国軍により運営されている。FORUM-ASIAは、ロスマウェの域内避難民キャンプの情報も得たが、そこではいまだに医師が一人もおらず、医療スタッフと医薬品が緊急に必要とされている。

 このような状況にありながら、インドネシア国軍は救援活動にさくべき資源やエネルギーを自由アチェ運動(GAM)の掃討に費やし、2004年12月26日にGAMから提案された休戦を拒否している。北アチェと東アチェで国軍とGAMの交戦があったことが報告されている。大災害があった直後にこのような攻勢に出るインドネシア国軍の行為は残忍で非人道的である。

 FORUM-ASIAはインドネシア政府に以下を要請する。
・市民社会ボランティアが救援活動をおこなえるように、また、バイアスや差別なくすべての被災地域に緊急支援が届くように、援助物資配給の詳細なプロセスを明確にし、救援活動に携わる兵士のため行動規範をつくること。
・援助物資配給を悪用しているという訴えの真相を調査すること。
・被害状況の正確な把握をおこない、被災地で必要とされる援助のレベルを測ること。そしてこのような情報の内訳を公表すること。

 紛争当事者たちに懇願する。
・ただちに休戦協定に合意し、実行に移すこと。
・インドネシア政府は、非常事態を解除し、軍隊は人道支援の役割のみをアチェで担うこと。(Laksamana.Net, 05/01/06)
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by NINDJA | 2005-01-06 12:00 | 国軍の援助妨害