2004年12月26日に起きたスマトラ沖地震・津波でもっとも被害を受けたアチェ状況と支援活動について、インドネシア民主化支援ネットワーク(NINDJA)が伝えます。


by NINDJA
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●アチェ災害による政治的変化の兆し byダミエン・キングスベリー

 インドネシア政府は今月末に予定されている自由アチェ運動(GAM)との対話について明らかにしたが、これはおそらく、30年近くにおよぶアチェ紛争を終結させる大きな一歩となるだろう。その背景には、紛争解決に関するユドヨノ大統領の公約、対GAM大規模軍事作戦の失敗や財政難もあるが、アチェ民衆の辛苦について国内外の人びとが理解するようになり、解決を支持する気運が高まっているからである。
 しかし、アチェの将来の地位やその実現方法については、さまざまな意見があり、これは以下のような5つの選択肢に要約できる。

1) GAM兵士は政府の恩赦を受けて武装解除し、アチェはインドネシア国家内に留まる
→これは最初の政府提案だが、GAMにとってほとんど降伏にほかならず拒否した。

2) 独立あるいは独立に関する住民投票の実施
→こうしたGAMの要求を政府は拒絶した。

3) 国軍による対GAM軍事掃討
→国軍はGAMを殲滅できず、かえって民衆の離反など逆効果を招いたことが明らかになった。

4) 即座の停戦とすべての未解決問題の同時決着
→ユスフ・カラ副大統領が表明したものだが、政府およびGAM間の溝は深く信頼も希薄なので迅速な解決は困難である。

5) 停戦をおこない、関心と資源をすべて復興努力に傾注
→関係の「正常化」や信頼の意識が醸成され、アチェの長期的将来について意味のある対話が可能となる。

 紛争の再発を防ぐには、GAMやアチェ市民社会の主張の大半に取り組むだけでなく、国家の領土保全というインドネシア人の最重要関心事項にも折り合う必要がある。
 これまで政府が付与してきた特別自治を真の自治とするためには、アチェが外交、国防、課税を除くあらゆる事柄についてみずから統治し、GAMを含む地域政党が存在し、独自の法律を定める必要がある。もっとも重要なのは、アチェ内の武装組織を解体することで、これにはGAMだけが該当するのではなく、国軍も撤退しなければならない。法と秩序の執行は警察に委ねられ、地方選挙で成立した自治政府の下で独自に制定された法律にしたがう。
 このような自治モデルによって、アチェ人の自決への熱望は実質的に満たされると同時に、インドネシアの領土保全は確保される。アチェの平和を永続的なものとするのは可能だが、インドネシア政府およびGAMの双方に真の政治的妥協がなければ達成できない。(Jakarta Post, 05/01/24)
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by NINDJA | 2005-01-24 12:00 | 和平への動き