2004年12月26日に起きたスマトラ沖地震・津波でもっとも被害を受けたアチェ状況と支援活動について、インドネシア民主化支援ネットワーク(NINDJA)が伝えます。


by NINDJA
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●外国人ボランティア、軍の「広報」に利用されるおそれも

 とあるアチェ人権活動家・研究者は1日、ジャカルタで、ニンジャに対し、アチェでインドネシア国軍の情報作戦が活発になっていることを明らかにした。ニンジャがこれまで入手しているさまざまな事件とあわせて、作戦には、以下のようなパターンがあると考えられる。

○被災者に対する圧力
 国軍が避難民キャンプを支配しはじめており、記者と話してはならないという命令が出ている。情報作戦ではないが、避難民キャンプのなかには、自由アチェ運動(GAM)拠点であると非難され、物資を得ることができないキャンプも存在する(とくに北アチェ県)。

○取材制限
 たとえば、大アチェ県ロッ・ンガ郡ランプウクでは、陸軍特殊部隊が避難民に向けて発砲する事件が起きたのち、立ち入りが制限されている。避難民は、自分たちの家を確認に行ったところを撃たれた。この地域には、国軍の寮があり、国軍の武器が多く津波で流されたことから、国軍は武器の捜索をおこなっている。

○援助によるキリスト教化の噂
 外国援助機関・NGOの多くが欧米系であることから、キリスト教化の噂が流れている。ジャカルタなどで「外国人狩り」や繁華街襲撃をおこなっているイスラーム防衛戦線(FPI)や、爆弾テロへの関与疑惑をもたれているムジャヒディン評議会など、イスラーム急進派がボランティアとしてアチェに入った。GAMやアチェ住民は、イスラーム急進派に対して懸念を表明、彼らを拒否しているが、国軍は歓迎の意を表明した。そもそもイスラーム・テロリストと国軍の関係は、以前から指摘されているように、アチェでもイスラーム急進派「ボランティア」たちは、アチェ軍用飛行場に救援ポストを開いている。

○GAMによる治安攪乱の噂
 リャミザード・リャクドゥ陸軍参謀長は、津波後208人のGAMメンバーを殺害したと表明したが、いつ、どの地域で、誰を殺害したのかといった詳細は、まったく明らかにされていない。GAMが救援活動の脅威となっているというニュースが流されるが、国軍の情報作戦の一環である。
 外国援助機関・NGO・ボランティアなどで、アチェ情勢について理解しておらず、住民から情報を得られない場合、仮に国軍が自作自演で銃撃戦をおこなったとしても、国軍とGAMの武力衝突だと思ってしまう。物資輸送団が国軍に襲撃されても、国軍とGAMの区別がつかない。そのような人びとが、自分が体験した事件について、事実とは違う認識をもったまま語れば、知らず知らずのうちに国軍の広報をすることになってしまう。(NINDJA, 05/02/01)
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by NINDJA | 2005-02-01 12:00 | 軍事作戦・人権侵害