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2004年12月26日に起きたスマトラ沖地震・津波でもっとも被害を受けたアチェ状況と支援活動について、インドネシア民主化支援ネットワーク(NINDJA)が伝えます。


by NINDJA
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●政府、津波の被害者用仮設シェルターの建設はじめる

 政府は、もっとも津波の被害を受けたアチェ州で、瓦礫の撤去と溢れかえる避難民キャンプの状況を改善するために、避難民を仮設シェルターに移す計画を開始した。「約400人の避難民が、15日に現在寝泊りしている政府ビル内のテントから、州都バンダアチェ近郊の木製バラックに移動する予定だ。わたしたちは、自分の家を再建したい人びとを収容する。また、人びとが無理やりバラックを追い出されるようなことはない」と計画を進める公共事業省のトトック・プリは話した。今後数週間のうちに、10万人の避難民がアチェ内の24のシェルターに移り、最長2年間そこで生活することになる。新しい仮設センターにおいては、人びとの状況がわかりやすくなり支援がしやすくなる。また、新しいセンターには、現在のテントと違い、シャワー、トイレ、キッチンも整備されている。
 緊急支援が一段落したいま、復興支援の中心は、住宅のような長期的な分野に移りつつある。津波後、約40万人がテントでの生活を余儀なくされている。
 政府のこの計画は、国連から復興に役立つ計画だとして歓迎されている。しかし、援助ワーカーのなかには、新バラックが農業地や海岸から遠く、人びとが農業や漁業に戻れないことで、結果的に、人びとの政府依存を深めてしまうという懸念の声も上がっている。また、人権活動家は、新バラック内に軍の駐屯地を設置することに反対している。
 現在、避難民の多くは、親類同士で集まり生活している。なかには、もとの村に戻り、自宅の再建を試みている人びともいる。(Jakarta Post, 05/02/14)
by NINDJA | 2005-02-14 12:00 | 援助の問題