2004年12月26日に起きたスマトラ沖地震・津波でもっとも被害を受けたアチェ状況と支援活動について、インドネシア民主化支援ネットワーク(NINDJA)が伝えます。


by NINDJA
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2005年 01月 06日 ( 8 )

 USAID(米国国際開発庁)は米、豆、簡易浄水器などをメダンからバンダアチェに配給するため80台のトラックを確保した。しかし、メダンからバンダアチェまで陸路を行くのに3日もかかる。道路状況が悪いことと、国軍と自由アチェ運動(GAM)との交戦がつづき、危険な状態であることが車両の運行を遅らせている。2日前には国軍とGAMの銃撃戦があったため、救援車両が8時間足止めされた。(The New York Times, 05/01/06)
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by NINDJA | 2005-01-06 12:22 | 軍事作戦・人権侵害
 ビルンのボランティアによると、受刑者が家族に会いに行くことを求めたが、刑務所職員から許可されず、刑務所に火をつけ、逃げ出した。治安部隊が威嚇発砲後、受刑者に向けて発砲、2人が負傷した(2日)。
 5日、北アチェ県スノドンで、インドネシア国軍と自由アチェ運動(GAM)の武力衝突が発生、2人のGAMメンバーが死亡した。武力衝突の前、国軍はトラック・レオに乗り、スノドン地域で作戦をおこなっていた(6日)。(Kontras, 05/01/06)
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by NINDJA | 2005-01-06 12:12 | アチェNGOの活動
 1月5日の朝、バンダ・アチェに近接した海岸で交戦があったと民間人の目撃者が伝えた。陸軍特殊部隊の兵士も自由アチェ運動(GAM)との交戦を認めた。国軍報道官は、被災後に救援活動のため規模は小さくなったものの、GAMに対する攻撃が継続していることを認めている。
 12月27日、エンドリアルトノ・スタルト国軍司令官は、救援活動を支援するため一時停戦を呼びかけ、その翌日、スウェーデンに亡命しているGAM 指導者は一方的停戦を開始したと述べた。オーストラリアに滞在するアチェ人のリーダーは、国軍兵士が救援物資のインスタントラーメンを売っているとの報告をロスマウェから受けたと述べた。国連およびNGOの救援活動を調整しているMichael Elmquistによれば、援助関係者の多くは、GAMの標的となって身の危険が生じるという心配はしていないという。(AFP, 05/01/06)
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by NINDJA | 2005-01-06 12:00 | 軍事作戦・人権侵害
 EUは、6億ドルを津波被災国の復興支援のために拠出することを発表。EU加盟国からの個別援助額を合計すると約20億ドルにのぼる。世界銀行は6日、2億7500万ドルの長期低利貸付をアチェ救援活動に供与することで合意。世銀はまた、アチェと北スマトラの復興支援プログラムに2500万ドルの無償援助もおこなう。
 アチェで家族を津波災害で失った住民の1人は、インドネシア政府が数万人のアチェ人犠牲者と引きかえに債務帳消しを求めていることについて、「アチェがインドネシアのためにどれだけ犠牲になったか想像してみてくれ。この間の債務を返済できないくせに、数万人のアチェ人の命が失われ、アチェが崩壊したことで、それが解決するなんて」 と語っている。(TEMPO Interaktif, 05/01/06)
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by NINDJA | 2005-01-06 12:00 | 援助の問題
 国際人権監視団体のヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)は6日、ユドヨノ大統領にあてて、アチェ・北スマトラ津波災害に関わる憂慮と提言を表明した。書簡のなかでHRWは、ユドヨノ大統領が積極的に国際的支援会議を召集し、アチェ支援の必要性を訴えたことを評価、また遺体収容作業などにおける国軍の貢献も一定評価している。しかし、国軍統治下にあるアチェの現状も厳しく見据え、迅速で確実な救援活動のため、国内外の政府・民間団体の自由な活動を保障することと、国軍とGAMの即時停戦を求めている。

1. アチェへのアクセス制限を解除せよ
 国連、国際機関、NGO、ジャーナリスト、外国人の入域を不必要に制限した2003年大統領令第43号が現行でまだ効力があるのか明確にしてほしい。それがまだ有効であるならば、すぐにこれを廃棄すること。制限のない自由なアクセスがいまこそ必要である。入域許可、また、初期の混乱期後もアチェに残るための手続きに要する、時間のかかる官僚的プロセスは廃止すべきだ。

2. 可能な限り完全な情報を提供せよ
 アチェを孤立させる従前の政策が、津波災害の被害規模の査定と迅速な対応への障害となった。したがって、悪いニュースを隠すためにアクセスを制限してはならない。アクセスの制限は物理的危険性のあるときのみに限るべきだ。インドネシア社会はアチェの軍事作戦について可能なかぎり知らされるべきだ。

3. アチェの非常事態をすみやかに解除せよ
 津波災害の前まで、アチェは自由アチェ運動(GAM)と国軍が戦闘状態にあったため、非常事態宣言下に置かれていた。表現の自由、集会、移動、情報が制限される非常事態宣言を解除することを求める。

4. 救援活動の中心を国軍から政府・民間機関に移行せよ
 救援活動のロジスティックにおいて、国軍は不可欠な役割を果たしているが、これらの任務を適切な政府機関、経験豊富でプロフェッショナルな国内外の援助機関にできるだけ早く委ねることが重要である。これら文民機関が国軍のエスコートやプレゼンスがなくしても救援物資を被災者に直接届けられるようになるべきだ。国軍は、道路修復などの災害復旧活動に集中するべきだ。このような任務は援助機関では担えないことだ。

5. 国軍は援助機関の活動を妨害してはならない
 援助機関が国軍から圧力を受けた、援助物資を軍に引き渡さなければならなかったという報告がある。このような行為を取り締まる指示が公に発せられることを求める。また、国軍の一部はGAMの支援者と疑った人びとに救援物資を配給しないなど、公平な人道支援をしていないという報告もある。

6. 国軍、GAMともに戦闘をやめ、支援をすべての被災地に確実に届けよ
 アチェが前例のない危機に見舞われたにもかかわらず、東アチェで軍とGAMの間に戦火が交わされ死者が出たと報告されている。戦闘継続は、復興活動を不可能にするとは言わずとも、困難にする。わたしたちは大統領とGAM双方に、国際人権法に基づく義務のなかで、すべての被災地に支援が届くことを確実にするためのあらゆる方策を講じることを求める。

7. 国会議員による救援物資配給を監視するチームの設置を歓迎する
 わたしたちは、国会が12人の議員から成るチームを結成し、アチェと北スマトラの津波被災地での人道支援活動を監視する任務を与えたことを歓迎する。アチェは長い間、援助が汚職の巣窟になってきたという歴史がある。透明で責任性のある文民監視は、国際ドナーから表明された何十億ドルにのぼる支援を確実に被災者に届けるため非常に重要である。(HRW, 05/01/06)
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by NINDJA | 2005-01-06 12:00 | 外国軍・援助機関の規制
 バンコクを本拠地とする人権擁護団体「人権と開発のためのアジア・フォーラム(FORUM-ASIA)」は5日、アチェにおける軍事支配が救援活動を妨害していることを憂慮し、声明を発表した。声明は以下のとおり。

 地震と津波による災害から1週間たったアチェには、インドネシア市民・政府機関および国際救援組織から大量の援助物資が送られている。しかし、溢れる援助物資は20万人にのぼるバンダアチェの被災者および北スマトラの他地域の被災者に届いていない。
 FORUM-ASIAは、アチェで活動するメンバーやパートナーたちから受けた以下の情報に憂慮している。

・地元NGOは、生存者や犠牲者の家族への援助物資配給に参加することを許されていない。
・人道支援物資はバンダアチェとメダンの空港に山積みにされており、効果的に配給されていない。
・生存者たちは国軍が指揮する配給センターに列をなしているが、身分証明書をもたないものたちは配給品を得ることができないだけでなく、罵倒されたり、殴られたりすることもある。遠隔地ほど、このようなことが起こりやすくなっていると思われる。
・配給センターの外のブラック・マーケットで食糧が売られている。FORUM-ASIAの調べでは、バンダアチェ空港の外で、インスタント・ヌードルが一袋500ルピアで売られていた。
・生存者は現在、致命的な病気、飢餓、心理的トラウマに脅かされている。被災者の多くは女性や子どもで、肺の感染症、マラリア、下痢に罹りやすい。「国境なき医師団(MSF)」がアチェでクリニックを開設することが許されているとはいえ、機能している唯一の病院は国軍により運営されている。FORUM-ASIAは、ロスマウェの域内避難民キャンプの情報も得たが、そこではいまだに医師が一人もおらず、医療スタッフと医薬品が緊急に必要とされている。

 このような状況にありながら、インドネシア国軍は救援活動にさくべき資源やエネルギーを自由アチェ運動(GAM)の掃討に費やし、2004年12月26日にGAMから提案された休戦を拒否している。北アチェと東アチェで国軍とGAMの交戦があったことが報告されている。大災害があった直後にこのような攻勢に出るインドネシア国軍の行為は残忍で非人道的である。

 FORUM-ASIAはインドネシア政府に以下を要請する。
・市民社会ボランティアが救援活動をおこなえるように、また、バイアスや差別なくすべての被災地域に緊急支援が届くように、援助物資配給の詳細なプロセスを明確にし、救援活動に携わる兵士のため行動規範をつくること。
・援助物資配給を悪用しているという訴えの真相を調査すること。
・被害状況の正確な把握をおこない、被災地で必要とされる援助のレベルを測ること。そしてこのような情報の内訳を公表すること。

 紛争当事者たちに懇願する。
・ただちに休戦協定に合意し、実行に移すこと。
・インドネシア政府は、非常事態を解除し、軍隊は人道支援の役割のみをアチェで担うこと。(Laksamana.Net, 05/01/06)
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by NINDJA | 2005-01-06 12:00 | 国軍の援助妨害
 ジャカルタを本拠地とするNGOの連合体「インドネシアの開発に関わる国際NGOフォーラム (INFID)」は6日、『モラトリアムを越えてーインドネシア債務には包括的・持続的な解決が必要だ』と題した声明を発表した。

 インド洋一帯を襲った地震と津波の被害により、現在までに16万5000人が死亡、150万人以上が飲料水、食糧、シェルター、薬などの生活必需品を早急に必要としている。
 北の債権国のなかから、災害に見舞われた国々が差し迫った必要に迅速に対応できるよう債務返済のモラトリアム(猶予)が提示されたのは、歓迎すべきことである。これは、脆弱なインドネシア経済の回復と安定に貢献する、持続的な中・長期の解決策のため必要な時間的余裕(ブリージング・スペース)を与えてくれる、という意味でさらに重要である。
 債務支払いの一時停止によりできたブリージング・スペースは、緊密に関係しあう2つの取り組みのため活用されるべきだ。
 持続的で長期的解決策に関心のある国々は、インドネシア政府と協調して国際債務会議を開催すること。国連がこの会議を主催すべきだ。
・この会議では、二国間、多国間、民間などあらゆる種類のインドネシア債務いついて討議する。
・会議での交渉はミレニアム開発目標(MDG)を枠組みにし、債務返済の持続性理念にもとづくべきである。
・津波災害の影響下にあるインドネシアでどのようにMDGに到達できるか、インドネシアの財政の必要性を調査・試算する。
・上記の調査は債権者、債務者が関与しない第三者機関がおこなうのが望ましい。資力、独立性という面から、国連開発プログラム(UNDP)がこれを担うのが相応しい。
・この会議により、インドネシアは津波災害の短期復興支援に必要な資金を得て、長期的展望にたったMDG達成の努力を契約上の義務を怠ることなく遂行するべきだ。債務(元本と利息)の返済はこれらの目標の達成に順ずるものとする。(INFID, 05/01/06)
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by NINDJA | 2005-01-06 12:00 | 援助の問題

●アチェで武力衝突

 『オーストラリアン』紙は6日、バンダ・アチェから約40kmのロッ・ンガで、インドネシア国軍と自由アチェ運動(GAM)の武力衝突が発生し、3人のGAMメンバーが殺害されたと伝えた。事件を目撃した『オーストラリアン』紙記者とカメラマンは、特殊部隊司令官によって、その地域を離れ、事件について報じないよう命じられたという。GAMは先週、地震・津波後の救援活動のため停戦を宣言した。国軍は、先週3人のGAMメンバーを殺害した。国軍は、GAMが援助団体を攻撃したと主張しているが、GAMは強く否定している。(Laksamana.Net, 05/01/06)
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by NINDJA | 2005-01-06 12:00 | 軍事作戦・人権侵害