2004年12月26日に起きたスマトラ沖地震・津波でもっとも被害を受けたアチェ状況と支援活動について、インドネシア民主化支援ネットワーク(NINDJA)が伝えます。


by NINDJA
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2005年 01月 19日 ( 7 )

 ハサン・ウィラユダ外相は19日、政府がスウェーデン在住の自由アチェ運動(GAM)指導者への法的措置を中止し、2500人のGAM兵士に恩赦を与えることを検討していると明らかにした。今月末には、GAMと政府のあいだで会合を開かれることが期待されているが、日程、場所はまだ決まっていないという。(detikcom, 05/01/19)
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by NINDJA | 2005-01-19 12:00 | 和平への動き
 アチェの分離主義・反乱勢力である自由アチェ運動(GAM)は津波災害から110人が戦闘で命を落とし、そのうち 80人以上が非武装の民間人だったと主張している。
 衝突が依然として続くアチェでは、インドネシア国軍とGAMが非難の応酬を展開している。国軍広報官エディヤナ・スリスティアディは18日、国軍とGAMの間で34回の小規模な衝突が起きたことを認めた。国軍は衝突の理由を、GAMが人道支援を妨害するからだと言っている。
 これに対し、GAMの指導者ソフヤン・ダウドは18日、銃撃戦について、実はインドネシア国軍が民間人に発砲していると語った。ダウドによれば、国軍は民間人の犠牲者をGAMの犠牲者としてカウントしているという。
 またダウドは、イスラーム急進派がアチェで救援活動をおこなっていることについて、村に入り宗教問題をもち出し、アチェ人と問題を起こしていると語っている。(The Australian, 05/01/19)
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by NINDJA | 2005-01-19 12:00 | 軍事作戦・人権侵害
 米国に本部のあるマーシー・コーは19日、バンダ・アチェおよび大アチェ県において、道路清掃、遺体の収容、破壊された村の建設のため、約5000人を雇用する予定であることを明らかにした。作業員には、日当3万5000ルピアが支払われる。
 現在、すでに採用された作業員は、ダルサラーム地区で働きはじめている。マーシー・コーは、作業員の数を制限していないが、現在、同団体が受け入れることができるのは約5000人で、西アチェ県のムラボー地域においても雇用する予定だという。そのほか同団体は、コメ、インスタント・ヌードル、ビスケット、衣服、石けん、毛布、ゴザなどの世界食糧計画(WFP)からの援助物資の配給もおこなっている。
 またムラボーでは、漁師たちに対しボート79隻を支援したほか、網やその他の漁具も提供する予定である。(detikcom, 05/01/19)
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by NINDJA | 2005-01-19 12:00 | 外国軍・援助機関の活動

●いまだ届かぬ援助

 世界食糧計画(WFP)は18日、国内外から援助物資が流れ込んでいるにもかかわらず、いまだにアチェの人びとの多くが食糧、衣料、シェルターを得ることができずにいると明らかにした。100~200人規模の避難民キャンプが多数あり、現在、場所、被災者数、必要物資の確認をおこなっているところだという。(Jakarta Post, 05/01/19)
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by NINDJA | 2005-01-19 12:00 | 被災状況
 アチェでは、22日間にわたって、数千人のボランティアが動員されて、津波による瓦礫の整理がおこなわれているが、依然として多くの遺体が収容されずにいる。
 たとえば、ナガン・ラヤ県のチャランでは、到達困難な地点での遺体が収容されていない。瓦礫の山を崩す重機がないことも、収容に長い時間を要する原因となっている。チャランでは、海兵隊と住民あわせて140人が遺体収容にあたっているが、1日600ml入りのミネラル・ウォーターを与えられるだけである。この2日間以来、少なくとも288の遺体が腐乱した状態で発見された。そのほか、遺体を収容する人たちに対してコレラの予防接種などがおこなわれる必要があるという。
 大アチェ県のロッ・ンガでは、瓦礫のなかから数百の遺体が発見されているが、遺体を運ぶためのトラックを待つあいだ、遺体袋に入れられて道端に放置されている。そのため、野犬が遺体の周りに集まっている。
 「興味深い」ことに、ロッ・ンガ、ウレ・レェなど、津波に襲われ破壊された地域が、観光地になっている。多くの住民が、ピクニックに行くように、カメラをもってやって来て、なかには廃墟や道端に置かれている遺体を背景にポーズをとっている者もある。バンダ・アチェで、そのような光景が多々見られる。
 さらに奇妙なことに、ロッ・ンガでは、米国のヘリコプターで投下された20kg入りのコメ袋を、これら地元の旅行者たちが得ている。(Jawa Pos, 05/01/19)
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by NINDJA | 2005-01-19 12:00 | 被災状況

●犠牲者数16万6080人に

 保健省のデータでは、19日までに、アチェと北スマトラ州の地震・津波の犠牲者は16万6080人、6245人が行方不明となっている。
 内訳は、バンダ・アチェ2万141人、大アチェ県1万7564人、アチェ・ジャヤ県1万9661人、チャラン5000人、西アチェ県1万1982人、ムラボー2万8251人、ナガン・ラヤ県1338人、南西アチェ県3人、南アチェ県6人、シムルー県8人、アチェ島4000人、サバン12人、ピディ県 2686人、ビルン県594人、クルン・マネー117人、北アチェ県2386人、ロスマウェ189人、東アチェ県894人、中アチェ県132人、ガヨ・ルゥス県4人。
 北スマトラ州の内訳はニアス227人、チェルミン海岸8人、デリ・スルダン8人、スルガイ4人、マディナ2人、中タパヌリ1人、アダム・マリク病院での死者が11人。
 社会省によれば、避難民数は60万3518人で、内訳は、バンダ・アチェ2万 7980人、大アチェ県10万7740人、アチェ・ジャヤ県3万3055人、西アチェ県5万8583人、ムラボー8万251人、ナガン・ラヤ県1万3099人、南西アチェ県1万3964人、シムルー県4万6017人、ピディ県4万9421人、ビルン県3万5000人、北アチェ県9万7942人、ロスマウェ1万1000人、東アチェ県2万2000人、中アチェ県3454人。(Kompas, 05/01/19)
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by NINDJA | 2005-01-19 12:00 | 被災状況
 3週間前の津波で、被災地域の住民の心はいまだ傷ついている。しかし、カンボジア、東ティモール、アフガニスタンなどのように、現地住民のなかには大規模な救援団の到着を一攫千金のチャンスとみている者もある。
 津波以降、通訳として働いているノウバンドはユニセフの運転手にこう言われたという。「これは、われわれが、いろいろなものを手に入れるチャンスだ。だから、頭をつかってよく考えるのだ。いま稼げるだけ稼いでおかねばならない」
 援助資金が原動力となって現地経済は再び動きはじめている。しかし、インフレや現地専門家の「頭脳流出」を含む問題が発生している。
 需要と供給のバランスが崩れ、食糧の価格は上昇している。コメや砂糖の価格は10~20%上昇して、アチェ人の経済状態を苦しめている。もっとも価格が上昇したのが、支援スタッフ用の車や運転手、通訳、家賃などのサービス費用だ。車のレンタル代は津波後、50ドルから100ドルにまで跳ね上がった。
 大規模な支援がおこなわれている場所では、モノの価格が上昇し、二重経済を生み出している。アチェの場合、アチェ人経済と外国人経済である。
 問題の解決が難航しそうなことに対し、UNDPのケイは「多くの団体が、突然の膨大な金銭と外国人の流入から派生する危険に備え、何らかの防御策をとっている」と述べた。ケイは、インフレ対策のため、被災者に仕事や現金を与えるなどのプログラムを指摘している。
 ある程度の、インフレによる価格上昇は避けられないという人もいる。緊急救援の最中に、その影響を考えるのは早すぎるというのである。しかし、多くの団体が入ってくる前に、影響を考慮しておく必要があるという人もいる。
 OXFAMのレグリンは「これからも多くのNGOが入ってくるだろう。だからいまのうちからその影響について考えておくべきだ」と語る。「多くの人が迅速に動いているが、まだ緊急事態は脱していない。国際支援やお金の流入がどのような悪影響を及ぼすのか、そしてその影響をどうしたら軽減できるのかを考えなければならない」(The Christian Science Monitor, 05/01/19)
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by NINDJA | 2005-01-19 12:00 | 援助の問題