2004年12月26日に起きたスマトラ沖地震・津波でもっとも被害を受けたアチェ状況と支援活動について、インドネシア民主化支援ネットワーク(NINDJA)が伝えます。


by NINDJA
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2006年 03月 05日 ( 1 )

○クアラ・シンパン・ウリムの小学校建設騒動
 2月27日に訪れ、仮設の小学校建設をすることになった東アチェ県シンパン.ウリム郡クアラ村で、かつてからここで巡回医療などを行っていたNGOのJRSが、テントの学校を支援する計画があることが判明。急遽3月4日にJRSとNINDJAで話し合いをもつことになりました。
 場所はクアラ村から数km離れたところに建つ仮設住宅にある村長の部屋。出席者は、クアラ村から村長と住民2名、JRSから1名、Puspa IndahというNGOから1名、そしてNINDJAと協力関係にあるJari Acehのスタッフ1名とNINDJAボランティアの学生1名で、日本人以外はすべて男性です(Jari Acehスタッフは、「NINDJAは普段は女性たちの支援をしているが今日の会議は男性だけだ」と冗談を言っていました)。JRSとPuspa Indahの人はアチェ人ではないので、会議はインドネシア語でおこなわれました。
 ちなみに、このPuspa Indahのスタッフは、国軍地方司令部で寝泊りしているため、クアラ村の住民たちは、その背景について疑念を抱いているようです。
 Jari Acehのスタッフは、NINDJAが決して大きな団体ではなく、日本のごくふつうの市民から寄せられたカンパで、アチェで津波被災者支援をおこなっていることを説明。それでも、クアラ村の人たちが小学校を必要としているのならぜひ支援したいが、JRSがすでに準備しているテントはどうなるのか、テントがもし別の用途でつかわれ得るのであれば、NINDJAは支援を継続したいと伝えました。
 村の住民も、紛争時に小学校が燃やされ、テントで勉強し、子どもたちが暑がっていた「トラウマ」があることから、木造の学校建設を望んでいました。さらに、以前、JRSが仮設住宅でつかわれていた木材を村に運び、学校を建設すると約束したにもかかわらず、それが実現しなかったという「苦い経験」もありました。
 JRSのスタッフもこれに納得し、村の人たちが希望している木造の学校建設をNINDJAがおこない、JRSのテントはひとまずペンディングということで話がまとまりました。話し合いは終始和やかな雰囲気のうちにおこなわれ、最後にはみんなで握手を交わしました。

○西バクティア郡にて女性支援のための予備調査
c0035102_1323963.jpg その後、西バクティア郡の4つの村で、女性たちの生計支援をおこなうためのニーズ調査に行きました。事前にそれぞれの村に連絡し、ムナサ(村の集会所、祈祷所)に女性たちに集まってもらい、そこで会合をおこないます。会合といってもけっして堅苦しいものではなく、途中の出入りは自由。わたしたちがムナサに着くと、徐々に女性たちが集まってきました。
 ある程度人数が集まったところで、アチェ人男性スタッフが挨拶し、今日の話し合いの目的をアチェ語で説明。あとは名司会(?)のもと、話し合いは対話形式で進められ、時には笑いも起こり、たいへん自由な雰囲気のなか、おこなわれました。
c0035102_1554825.jpg 集まった女性たちは、小さな子どもを連れた若いお母さんから、お年を召した女性までさまざまで、言いたいことがある人が発言し、周りがそれに頷いたり、反応したりしていました(もちろん、会合に参加したすべての女性が言いたいことを発言できたかどうかはわかりませんが、少なくとも女性たちの表情を見る限りでは、反応はとても良い感じでした)。普段は話し合いの中心にいることが多い男性たちもこのときばかりは、隅のほうで大人しく座っているだけでした。ここで得た意見をもとに、今後具体的な支援の方法を考えていきます。

おまけ:村のトイレ事情。ロッ・ウンチン村の女性たちから、ムナサにトイレをつくってほしいという要望がありました。アチェの村では、ムナサに公共のトイレがありますが、ロッ・ウンチンのムナサの敷地には、小さく仕切られたスペースがあるだけです。ほかの村のムナサにあるトイレも、ふつうは水場と小さく区切られた空間があるだけですが(通常ドアもなく、仕切り自体が背が低いことも多く、ちょっとした角度からはなかが見えてしまうのではないかと心配になるような開放的なもの。ベニヤ板が数枚敷かれており、下に流れていくようになっている。便器があることはまれ)、ロッ・ウンチンの場合はとくに地面の水はけが悪く、衛生的なトイレが欲しいとのことでした。ちなみに村の各家にあるトイレも、ムナサのトイレと同様便器がないことがほとんどですが、トイレは小に限り、大をするときは森や茂みに隠れてするそうです。もし、海など茂みがない場合は、早朝薄暗いときに顔だけ布で覆って用を足し、周りは見ないようにするとのことです。(瑛)
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by NINDJA | 2006-03-05 00:52 | NINDJAの救援活動