2004年12月26日に起きたスマトラ沖地震・津波でもっとも被害を受けたアチェ状況と支援活動について、インドネシア民主化支援ネットワーク(NINDJA)が伝えます。


by NINDJA
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カテゴリ:外国軍・援助機関の規制( 40 )

 アチェがまだ地震・津波災害被災者の救援活動で混乱しているときに、ユスフ・カラ副大統領は13日、外国軍の活動期間を3カ月と制限する決定をくだした。ユドヨノ大統領も外国軍に3月26日までと期限を設けた。
 副大統領によると、外国軍の救援活動を期限つきとするのは、インドネシアが他国に頼るのを避けるためだというが、ここで注意すべきは、外国軍の動機と目的はあくまで人道支援であって、政治や軍事介入ではないことだ。
 今回の被害が甚大で政府の能力が限られていることから、緊急援助活動は6カ月以上は必要である。政府も非常時が6~12カ月つづくとみなしていた。
 アチェ・ワーキング・グループ(AWG)は、今回の政府の決定があまりにも拙速で、非常時である犠牲者や被災者のニーズにあわないものだと考える。いくつかの国はインドネシア政府の決定を受け入れると言っているが、この決定は救援活動をおこなう側の熱意に水をさす。さらに、一貫性のない政府の対応は、非常事の人道支援で国際的、国内的に連帯しているインドネシア人に恥ずかしい思いをさせる。
 このような状況をふまえ、AWGは次のとおり要請する。

1. 政府は一貫性をもち、現場での活動を効率的にするために、あらゆる方面とコミュニケーションとコーディネーションを構築すること。
2. 政府は活動期間を限定した理由をきちんと説明する義務がある。不明瞭な情報は、アチェで災害発生時より救援活動を展開している国内および海外の団体を混乱させる。
3. 今回の災害はすでに世界的な災害であるので、政府はアチェ・北スマトラの災害対策を国際機関に委ねた方がよい。インドネシアは、国の主権や威厳、価値観を喪失すると感じることなく、これに参与すればよい。
4. 外国人が非常事の救援活動をおこなうことに対して、用心はするものの度を越した疑いの目を向ける必要はない。今回の災害はすでに国際社会を襲った災害と認識されているのだから。(Aceh Working Group, 05/01/14)
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by NINDJA | 2005-01-14 12:00 | 外国軍・援助機関の規制
 12月29日、アチェの津波災害を現地で取材していた『シカゴ・トリビューン』紙北京特派員マイケル・レブとインドネシア人通訳ハンデェウィ・プラメスティはインドネシア国軍に拘束された。
 1月11日、インドネシア政府は、反乱分子の拠点となっていると思われる地域で活動する援助ワーカーに国軍兵士の護衛を義務付けた。
 以下はレブ本人が、拘束されていた模様をみずから記したものである。

 12月27日、インドネシアに到着。12月29日、通訳とともにムラボーに向かう。現地で約40分間取材をしたのち、わたしと通訳は国軍に拘束された。その日一晩、ムラボーの国軍の駐屯地に拘留された。拘束の理由は説明されず、国軍がわたしたちにムラボーにいてほしくなく、どこにも行かせたくなかったということだけがわかった。
 翌朝、ムラボーからバンダ・アチェにヘリコプターで送られ、バンダ・アチェの空港で何時間も待たされたのち、12月30日の夜にメダンに飛ばされた。わたしは間接的に、国外退去させるためイミグレーションに引き渡される、と聞かされた。詳しい理由は聞かされなかった。
 インドネシア軍用貨物機に乗ってメダンに到着した。親切な軍人がわたしの状況をメダンの米国領事館に報告してくれた。その晩、米国領事が空港に到着したとき、わたしは軍諜報部の管理下に置かれていた。領事が空港に到着するとわたしはすぐに解放された。
 すべてのことは非公式に、恣意的におこなわれた。国軍の高官は直接わたしと話すことはなかった。国軍はわたしたちがどうやってムラボーに行く途上のチェックポイントを通過できたのかに興味があったようだ。答えたは、わたしたちはそれぞれのチェックポイントで止まり、通行を許可されたのだ。
 わたしの体験が31日の新聞に掲載され、わたしとガイドはメダンで1日休み、翌日バンダ・アチェへ飛行機で戻った。それからわたしはバンダ・アチェで取材を続けているが、何の問題もなかった。すべては馬鹿げたことで、わたしたちをメダンに運ぶために2人の津波被災者が飛行機に乗れなかった。
 拘束中、わたしたちは拷問されることもなく、食事も水も、トイレも寝床も与えられた。(Asia Media, 05/01/14)
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by NINDJA | 2005-01-14 12:00 | 外国軍・援助機関の規制
 国境なき医師団がシグリ(ピディ県)で活動すべく、アチェの外務省デスクに報告したが、ムラボー(西アチェ県)に行くよう命じられ、シグリ行きの許可はおりなかった。国境なき医師団は、この間、シグリとムラボーで活動をおこなっていた。国境なき医師団は、2000人いる外国人援助ワーカーに対するインドネシア政府の新たな規制の最初の犠牲者となった。
 すべての外国人は、外務省デスクで、どこに、何をしに、なぜ行くのか説明し、登録をおこなわなくてはならない。この登録用紙は、アチェ州警察、国軍に提出され、警察か国軍の同行が必要かどうか判断される。もし規則に従わなければ、アチェから退去させられる可能性もある。オーストラリアのハワード首相は、この規制について「グッド・アイディア」と支持している。(Jakarta Post, 05/01/13)
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by NINDJA | 2005-01-13 12:00 | 外国軍・援助機関の規制
 インドネシア政府は12日、救援活動をしているすべての外国軍に3月末までの退去を命じた。これは、外国軍に頼りすぎている救援活動における指揮を取り戻そうとするもので、その期限は、津波の起きた12月26日から3カ月後の3月26日に設定された。ジャカルタでは、外国軍の滞在がインドネシアの主権を脅かしている、という声が高まっている。ジャカルタでは、「次にアメリカの標的になるのはインドネシアか?」という匿名メールが携帯電話に広まっているという。(The New York Times, 05/01/13)

※元駐インドネシア大使だったウォルフォヴィッツ国防副長官は、週末、ジャカルタを訪問する。ウォルフォヴィッツは、インドネシア高級官僚と会合をもち、アメリカはインドネシアとの新たな軍事協調関係構築について話し合う予定である。
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by NINDJA | 2005-01-13 12:00 | 外国軍・援助機関の規制
 インドネシア政府は、アチェで活動する外国人(政府機関、NGO、個人、記者)に対し、バンダ・アチェ、大アチェ県、ムラボーのみで活動できることを再び強調した。これは人道援助活動の調整を容易にすることと、外国人の安全のためで、ほかの地域へのアクセスを規制しようという意図はないという。もし、ほかの地域に行くことを望むなら、アチェにある外務省デスクに届出をしなくてはならない。(Media Indonesia, 05/01/12)
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by NINDJA | 2005-01-12 12:00 | 外国軍・援助機関の規制
 アメリカは12日、米軍をはじめとした外国軍に対し、3月末までにインドネシアを離れるようにという要求について、インドネシア政府に説明を求めた。アメリカは大規模な救援活動をおこなっているが、インドネシア内では外国軍の活動に対する不安が強まっている。インドネシア政府はまた、援助ワーカーと記者が、アチェの一部の地域以外で活動することも規制している。インドネシア政府は、外国人が分離主義者に攻撃される危険性があるということを理由としている。インドネシア国軍は、反乱者が援助物資を略奪する、避難民キャンプに潜伏するなどと主張しているが、その証拠は出していない。(AP, 05/01/12)
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by NINDJA | 2005-01-12 12:00 | 外国軍・援助機関の規制
 アチェの人びとが食糧と医療援助を必要としているなか、インドネシア政府は、治安上のリスクから軍の特別な承認なしには移動できないとして、外国軍兵士と援助ワーカーがアチェのほとんどの地域にアクセスすることを禁止した、と伝えられた。
 ユスフ・カラ副大統領は9日、外国人のアクセスをバンダ・アチェと西アチェ県に限ると発表した。The Age紙が伝えた。
 カラの発表は、先のアルウィ・シハブ国民福祉担当調整相の発表とは完全に矛盾している。アルウィ・シハブは、外国人が援助を必要としているいかなる地域にも自由にアクセスできると述べていた。
 新しい政策は、バンダ・アチェの国連事務所近くで銃撃があったのちに発表された。インドネシア国軍は、分離主義者の自由アチェ運動(GAM)が銃撃をおこなったと非難しているが、インドネシア国軍兵士が銃撃したとの報告もある。GAMは関与を否定している。
 数十年にわたって、インドネシア国軍が麻薬売買と残虐な人権弾圧をおこなっているといわれるアチェでは、外国人嫌いの将校が、アチェでの外国軍の存在を制限するよう、政府に圧力をかけているかもしれないと考えられている。
 アチェ災害救援対策本部長ブディ・アトマディ・アディプトは、バンダ・アチェやムラボー以外に行く場合、アチェ軍管区司令官エンダン・スワルヤから特別な許可を取得しなくてはならないと外国のグループと外国軍に伝えられたと述べた。「バンダ・アチェとムラボーのみが、インドネシア国軍の完全なコントロール下にあります。それが2つの町まで、外国人に対して許可する理由です。外国人は、バンダ・アチェとムラボーのみだということです」
 スワルヤ司令官も、米国ヘリコプターがほかの町に救援物資をもっていくのに許可が必要であると述べ、禁止令を裏付けている。
 アディプトは、外国人がインドネシア国軍とGAMの武力衝突に巻き込まれるのを防ぐため、このような制限が必要だと述べる。「インドネシア人だけでなく、われわれを支援しに来た外国人が何千人もいます。もし白い皮膚をもった外国人が殺されたら、国際社会はどのように反応するでしょうか」
 GAMは、災害を口実に、反乱者へのさらなる攻撃をおこなうとして、インドネシア国軍を非難している。
 12月26日の地震と津波は、アチェの10万4000人以上の命を奪った。1万人以上が、まだ行方不明で、死亡したと推定されている。さらに数千人が、援助が届かなければ飢餓と病気で死に直面している。
 アチェと北スマトラの死者は、まだ遺体が収容されていないことから、30万人にのぼるかもしれないといわれている。(Laksamana.Net, 05/01/10)
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by NINDJA | 2005-01-10 12:00 | 外国軍・援助機関の規制
 国際人権監視団体のヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)は6日、ユドヨノ大統領にあてて、アチェ・北スマトラ津波災害に関わる憂慮と提言を表明した。書簡のなかでHRWは、ユドヨノ大統領が積極的に国際的支援会議を召集し、アチェ支援の必要性を訴えたことを評価、また遺体収容作業などにおける国軍の貢献も一定評価している。しかし、国軍統治下にあるアチェの現状も厳しく見据え、迅速で確実な救援活動のため、国内外の政府・民間団体の自由な活動を保障することと、国軍とGAMの即時停戦を求めている。

1. アチェへのアクセス制限を解除せよ
 国連、国際機関、NGO、ジャーナリスト、外国人の入域を不必要に制限した2003年大統領令第43号が現行でまだ効力があるのか明確にしてほしい。それがまだ有効であるならば、すぐにこれを廃棄すること。制限のない自由なアクセスがいまこそ必要である。入域許可、また、初期の混乱期後もアチェに残るための手続きに要する、時間のかかる官僚的プロセスは廃止すべきだ。

2. 可能な限り完全な情報を提供せよ
 アチェを孤立させる従前の政策が、津波災害の被害規模の査定と迅速な対応への障害となった。したがって、悪いニュースを隠すためにアクセスを制限してはならない。アクセスの制限は物理的危険性のあるときのみに限るべきだ。インドネシア社会はアチェの軍事作戦について可能なかぎり知らされるべきだ。

3. アチェの非常事態をすみやかに解除せよ
 津波災害の前まで、アチェは自由アチェ運動(GAM)と国軍が戦闘状態にあったため、非常事態宣言下に置かれていた。表現の自由、集会、移動、情報が制限される非常事態宣言を解除することを求める。

4. 救援活動の中心を国軍から政府・民間機関に移行せよ
 救援活動のロジスティックにおいて、国軍は不可欠な役割を果たしているが、これらの任務を適切な政府機関、経験豊富でプロフェッショナルな国内外の援助機関にできるだけ早く委ねることが重要である。これら文民機関が国軍のエスコートやプレゼンスがなくしても救援物資を被災者に直接届けられるようになるべきだ。国軍は、道路修復などの災害復旧活動に集中するべきだ。このような任務は援助機関では担えないことだ。

5. 国軍は援助機関の活動を妨害してはならない
 援助機関が国軍から圧力を受けた、援助物資を軍に引き渡さなければならなかったという報告がある。このような行為を取り締まる指示が公に発せられることを求める。また、国軍の一部はGAMの支援者と疑った人びとに救援物資を配給しないなど、公平な人道支援をしていないという報告もある。

6. 国軍、GAMともに戦闘をやめ、支援をすべての被災地に確実に届けよ
 アチェが前例のない危機に見舞われたにもかかわらず、東アチェで軍とGAMの間に戦火が交わされ死者が出たと報告されている。戦闘継続は、復興活動を不可能にするとは言わずとも、困難にする。わたしたちは大統領とGAM双方に、国際人権法に基づく義務のなかで、すべての被災地に支援が届くことを確実にするためのあらゆる方策を講じることを求める。

7. 国会議員による救援物資配給を監視するチームの設置を歓迎する
 わたしたちは、国会が12人の議員から成るチームを結成し、アチェと北スマトラの津波被災地での人道支援活動を監視する任務を与えたことを歓迎する。アチェは長い間、援助が汚職の巣窟になってきたという歴史がある。透明で責任性のある文民監視は、国際ドナーから表明された何十億ドルにのぼる支援を確実に被災者に届けるため非常に重要である。(HRW, 05/01/06)
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by NINDJA | 2005-01-06 12:00 | 外国軍・援助機関の規制
 SIRA(アチェ住民投票情報センター)は、インドネシア政府が海外援助機関・メディアが、犠牲者を支援し、事実を報道できるよう、アチェへの自由なアクセスを訴える声明を出した。(SIRA, 05/01/01)
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by NINDJA | 2005-01-01 12:00 | 外国軍・援助機関の規制
 インドネシア政府、非常事態地域であるアチェへの入域について、海外の人道支援団体に対して便宜を図る予定であることを明らかに。ただし3日間は、国内からの支援に集中するという。(indosiar.com, 04/12/28)
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by NINDJA | 2004-12-28 12:00 | 外国軍・援助機関の規制