2004年12月26日に起きたスマトラ沖地震・津波でもっとも被害を受けたアチェ状況と支援活動について、インドネシア民主化支援ネットワーク(NINDJA)が伝えます。


by NINDJA
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カテゴリ:援助の問題( 66 )

 インドネシア環境フォーラム(WALHI)事務局長バンバン・アンタリクサは、中央政府がバンダ・アチェ復興のマスター・プランにおいて、市民の参画を考慮していないことを批判した。「政府は計画を進める前に、基本計画を市民に諮るべきだ」
 WALHIは「汚職のない平和、アチェ・ワーキング・グループ」に参加するNGO団体のひとつである。
 WALHIによる政府批判の一例は、アチェ復興計画で政府が打ち出している沿岸緑化計画にある。この計画では、8000億ルピアの費用で津波の防波堤となるマングローブを北スマトラの西海岸、総面積約15万~18万haに植林することになる。この植林計画地域は、以前は居住地域であった。しかし、政府は地域住民を参加させることなく、計画を進めようとしている。「中央政府は、将来予想される社会紛争を回避するために、事前に補償金を用意し、住民参加の手はずを整えるべきだ」(Jakarta Post, 05/02/05)
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by NINDJA | 2005-02-05 12:00 | 援助の問題
 ユスフ・カラ副大統領は4日、ジャカルタの商工会議所指導者会議での演説のなかで、津波・地震で被害を受けたアチェの都市では、建物が海岸線から20km離れたところに建設される予定であることを明らかにした。この政策は、同様の地震が起きる可能性に備えて実施されるものである。しかし、数兆ルピアもの、非常に多額の費用を必要とすることが予想されるという。
 現在、アチェ再建計画のマスター・プランは、国家開発企画庁が作成中である。マレーシアやシンガポールなどの数カ国が、アチェの建設構想をインドネシアに申し出ている。(TEMPO Interaktif, 05/02/04)
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by NINDJA | 2005-02-04 12:00 | 援助の問題
 救援活動を指揮するアルウィ・シハブ国民福祉担当調整相は2日、政府が再定住用のバラックに避難民を強制的に移住させるつもりはないと述べた。現在、アチェでは40万人が避難生活を送っており、政府は15万人に対して一時的なリロケーション・センターを供与する予定である。シハブによれば、2月15日までには50%(374戸)、2月末までにはすべてのリロケーション・センターが完成する予定だという。
 しかし避難民は、この計画に抗議している。政府は、小さくても、世帯ごとの住居を建てるべきだという。(Jakarta Post, 05/02/02)
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by NINDJA | 2005-02-02 12:00 | 援助の問題
 インドネシア赤十字副代表のグナワンは1月31日、治療を必要としている人が減りつつあること、医療従事者の数が過多であることから、むしろ医薬品を必要としていることを明らかにした。とくに外国人医者、看護人について、言語と文化の違いが、治療の障壁となっているという。
 しかし世界保健機関(WHO)広報は、グナワンの発言に「同意する必要はない」と述べている。アチェで疫病の発生は防げたようだが、雨季であることから、今後マラリアやデング熱の発生が懸念されるという。
 現在、アチェでは1万人の国内外の医療従事者が活動している。(Jakarta Post, 05/02/01)
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by NINDJA | 2005-02-02 12:00 | 援助の問題
 ジャカルタ司教事務局のロモ・パドモは1日、ナフダトゥル・ウラマー議長ハシム・ムザディとバチカン使節との会談後、バチカンからのアチェ被災者への援助について、キリスト教化と何ら関係がないと述べた。
 ハシム・ムザディもまた、バチカンからの援助について、宗教とは関係なく、純粋に人道的なものだと語っている。(detikcom, 05/02/01)
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by NINDJA | 2005-02-01 12:00 | 援助の問題
 アチェにおける緊急ITインフラ再建を支援する「Air Putih」は1日、海外の援助について、税関で何度も障害を経験していることについて、遺憾の意を表明した。「わたしたちだけでなく、NGOや地元の団体が、海外の援助について、税関で支払いを命じられている」
 たとえば税関は、支援を受け取るボランティアたちに多くの書類を要求するという。「しかも、1日で政策が変わるのだから、まったく非常識だ」
 当初、税関はボランティアに対し、援助を受ける団体から、団体の身分、物資の詳細、物資の届け先についての書類を要求したという。しかし翌日には、海外からの援助を受ける権利があるとする国民福祉調整相からの書類が必要になった。さらに関係閣僚(たとえばラジオであれば運輸相、医療器具なら保健相)からの書類、財務相からの関税免除のための書類が必要となった。
 このような書類は、アチェにいるボランティアにとって入手困難で、Air Putihは、それゆえにアチェがより広い援助を受ける機会を逃すことになるのではないかと懸念している。たしかに密輸品などが紛れ込む危険性もあるが、税関がより簡便な手続きを施行するよう求められている。(detikcom, 05/02/01)
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by NINDJA | 2005-02-01 12:00 | 援助の問題
 アチェ・ウラマー協議会(MPU)は28日、西アチェ県ムラボー市復興のブループリントを拒否した。これはアルサ・グラハ・グループとの協力で復興を進め、バンドゥン工科大学、インドネシア大学、北スマトラ大学から専門家が送られることになるというものである。
 MPUのトゥンク・ムスリムは、復興案を拒否する理由として、アチェの人びとやウラマーの参加がないということだけでなく、よく検討され調整されていないからだと述べている。アチェにはイスラーム高等学院、シャー・クアラ大学、州開発企画庁などがあり、彼らの考えを入れることで、アチェ独自の宗教的価値を消さないようにすべきだという。(TEMPO Interaktif, 05/01/28)
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by NINDJA | 2005-01-28 12:00 | 援助の問題
 汚職監視団体の代表で国連の緊急援助を請け負っている責任者が逮捕されたことにより、援助活動に影響が生じる恐れが出ている。政府役人による支援額増大のための避難民数水増しを先週非難した「政府監視団」のファリド・ファキ代表は27日、バンダ・アチェ空港倉庫での援助物資の不適切な保管と配布の容疑でインドネシア空軍に逮捕された。国連はこの件につき調査をおこななっていると述べるいっぽう、「政府監視団」側はファリドが物資の安全確保のために移動させただけであり、保管および空港からの持ち出しの許可を国軍から得ていたと潔白を主張した。ファリドは殴られた形跡があるもよう。国軍報道官は、自分自身のためか、人びとのためか、自由アチェ運動(GAM)のためか、3通りの可能性があると述べた。(The Age, 05/01/28)
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by NINDJA | 2005-01-28 12:00 | 援助の問題
 ニュージーランド政府は27日、ニュージーランド空軍所有のヘラクレス輸送機による津波被災者移送において、インドネシア国軍が乗客から金銭を徴収しているとの報道があることを受け、インドネシア政府に調査を要請すると述べた。
 『ニューズウィーク』誌は、ニュージーランド空軍機によるジャカルタへの被災者移送において、乗客の半数が80米ドルをインドネシア国軍に払って席を確保した身なりの整った人びとであったと報じている。
 ニュージーランド外相フィル・ゴフは、もし報道が事実ならばインドネシア側が汚職者に対して措置を取るよう望むと語った。「誰を移送するか決めるのはインドネシア国軍の責任であり、われわれは乗客の選別をできない」
 ニュージーランド軍広報官サンディ・マッキーは、システムはうまく機能しており、ジャカルタへ移りたい被災者がいるならば今後も同様の活動を継続すると述べている。(AFP, 05/01/27)
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by NINDJA | 2005-01-27 12:00 | 援助の問題
 歴史上はじめて、アメリカ空母エイブラハム・リンカーンがアチェ沖に停泊した。空母は、津波の被害者への救援物資配給活動をおこなっている。米軍によって届けられた物資に対し、受け取った人びとは喜んでいる。
 しかし、インドネシアのなかに、海外からの支援を懸念する勢力が存在する。それは、政治エリートや知識人、インドネシア国軍やイスラーム過激派だ。彼らは国内で無視できない存在である。インドネシア人は、つねに自分の運命を自分たちで決めたいのだが、さまざまな事情によって、いくどとなく、海外に支援を要請しなくてはならない状況に追い込まれてきた。
 外国からの溢れんばかりの支援は、外国人に猜疑的な多くのインドネシア人の気持ちを変えていない。なかには、外国人は人道支援を装って、別の目的で国に入り込もうとしている、と考えている人もいる。
 シャムシル・シレガル国家情報庁長官は、「インドネシアに来ている米軍には人道支援のほかに、世界の貿易の中心マラッカ海峡を見張るという目的もある。彼らの活動には感謝しているが、われわれはその行動をつねにチェックする必要がある」と述べた。
 この考え方の一部は、独立直後の歴史に由来する。インドネシアは、1950年代、米国が秘密裏に南スラウェシとスマトラ島の独立派を支援したことをいまも忘れてはいない。同じく、1999年にオーストラリアが東ティモールの独立を支援したことも忘れてはいないのだ。
 宗教の側面も関係している。イスラーム強硬派にとって今回の海外支援は、苦しんでいる人びとを援助をつかってキリスト教に改宗させようとする動きにほかならない。
 これら勢力をなだめるため、ユスフ・カラ副大統領は、海外からの救援活動者たちは3月26日までに国外退去するように、と発表した(のちに撤回)。『ジャカルタ・ポスト』紙は、これらの雰囲気を、「外国人嫌いは津波の被害者を思う気持ちに勝る」と報じた。
 いっぽうで、シンガポールとマレーシアはこれまでの友好関係により、信頼されている。
 シンガポールはインドネシアにとって重要な存在だ。シンガポールは大国に意見を言える。津波サミットはシンガポールのおかげで実現したようなものだ。ユスフ・カラ副大統領は、「災害後ただちに救援に駆けつけてくれたシンガポール、マレーシア、米国、オーストラリアとは、長期にわたり政治的、経済的結びつきが強まるだろう」と述べた。(The Straits Times, 05/01/26)
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by NINDJA | 2005-01-26 12:00 | 援助の問題