2004年12月26日に起きたスマトラ沖地震・津波でもっとも被害を受けたアチェ状況と支援活動について、インドネシア民主化支援ネットワーク(NINDJA)が伝えます。


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 ソフヤン・ジャリル情報・通信相は8日、恩赦を得た元自由アチェ運動(GAM)メンバーが、地方首長候補になる政治的な権利も含め、すべての市民権を得ることになると表明した。
 しかしながら、GAMメンバーがその地域の地方首長候補になる可能性は、まだGAM指導者と協議されていないという。ソフヤンは、意図される恩赦の授与は、インドネシア政府とGAMの和平合意ののちに実行される予定だと説明した。
 ソフヤンによれば、基本的には、政府はスウェーデンで、GAM指導者の要望を受け入れるための包括的な解決策を提供する予定だという。「しかし、もし政府が受け入れられない要求があった場合、政府は条件を満たすことはないだろう」(Kompas, 05/07/08)
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by NINDJA | 2005-07-08 12:00 | 和平への動き
 6日にユスフ・カラ副大統領邸でおこなわれた国家指導者の会合で10政党は、2005~06年のアチェ州の地方首長選挙における元自由アチェ運動(GAM)メンバーの立候補について合意した。ただしGAMがインドネシア政府との和平協議を平和的に終わらせることが条件である。
 いっぽうジョコ・サントソ陸軍参謀長は7日、この件について、政府と政党がおこなう政治過程であり、陸軍が入り込む権限はないとして、この10政党の合意に問題はないと述べた。
 これに対し、ナフダトゥル・ウラマー議長のハシム・ムザディは7日、GAMが首長選挙に参加すべきではないとし、もし参加するなら、インドネシア共和国統一国家とパンチャシラを認め、現存の政党に参加すべきだと述べた。(detikcom, 05/07/07)
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by NINDJA | 2005-07-07 12:00 | 和平への動き
 インドネシア政府と自由アチェ運動(GAM)5度目の協議が成功したら、その成果は今年8月に正式な政治合意として公式化される。フィンランドのヘルシンキでおこなわれた自由アチェ運動(GAM)との4回の非公式協議後、政府は公式会合の準備に入った。その条件は、5度目の非公式協議でアチェの恒久的和平合意の草案を生み出すことであった。
 ユスフ・カラ副大統領によると、来週ヘルシンキで開かれる5度目の非公式協議において、政府とGAMが、覚書について議論する段階に入ったという。この覚書は、第1回から4回までの会合の結果を意味する。
 7月11日から18日にかけておこなわれる、第5回会合を前にユスフ・カラは6日、「もしもこの覚書が合意されることになれば、政府は公式会合のためのつぎのステップを踏み出すことができる」と語った。
 カラは、GAMとの会談の結果について、国会議員を含む国内外のすべての勢力から支持されると確信していると述べた。「この合意を問題とする国会議員がいてもそれは当然だ」と語りつつも、彼は、組織として国会が政府の取組みを受け入れることができるとみている。
 地方政党の設置などGAMから挙がっている要求にふれて、カラは、政府がその選択肢を取り入れるつもりがないことを強調した。しかしこれらの問題は、第5回の協議で話し合われる予定だという。
 インドネシア大学の政治学者アンディ・ウィジャヤントは、ヘルシンキでの交渉が多くの進歩をもたらしたと見ている。彼は本紙に対し、「少なくとも最初からGAMはもはや独立を要求していない」と語った。当然の帰結として、GAMは特別自治の改訂を要求しているという。
 いっぽう、アチェ・ワーキング・グループのオットー・シャムスディンも、この交渉が進展しているとみており、残すは、現場での実施であり、モニタリング・チームによる監視が必要であるという。
 インドネシア国軍本部では、この最終交渉がアチェにおける部隊の展開に対してもたらす影響を予期する動きが出はじめている。国軍本部情報局長コーリン・スガンダ少将は、もしも部隊の引き上げがこの交渉の合意事項の一つになった場合に備えて準備をしていると語っている。(Republika, 05/07/07)
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by NINDJA | 2005-07-07 12:00 | 和平への動き
○マタン・バル村について(5月18日に送られてきた報告を翻訳)

 4月6日におこなったモニタリングでは、北アチェ県タナ・パシール郡マタン・バル村の人びとは、北アチェ県知事の許可を得て、元の村に戻り、掘っ立て小屋を建てはじめています。彼らは、安全だと思う場所に、自由に家を建てています。なかには雨季にそなえて、竹の掘っ立て小屋を建てている人もいます。
 5月17日まで、マタン・バル村の人びとは、2回目の生活保障を受けていません。また、まだ波が荒いため、漁師たちは漁に出られずにいます。
 マタン・バル村へのサウォッ支援(サウォッ・シラン60、サウォッ・サベェ8)で、村の責任者を務めてくれたタルミジさんは、少し困った立場に立たされてしまいました。サウォッ支援について自分を通さなかったとして、パンリマ・ラウット(海の慣習法指導者)が怒り、漁民への支援があっても、タルミジさんには配らないそうです。

<国民信託党からの漁船支援>
 マタン・バル村には、国民信託党(PAN)から3艘の漁船の支援があり、操業がはじまりました。ハルカットとよばれる収穫を分配するシステムがとられます。この漁船では主にエビ、ときに魚を獲ります。朝6時から12時まで漁に出ます。
 収穫の分配は以下のようにおこなわれます。1艘の漁船に2人が乗り、だいたい6万から10万ルピア、多いときには20万ルピアもの収穫があります。それを
・ガソリン代 1万5000ルピア
・労賃 5万ルピア×2人
・残り パワン・ラウット(漁船ごとの責任者)
で分けます。漁船を管理するパワンは、この残りを貯めていき、漁船代に達したら、漁船はパワンの所有物になります。だいたい3年間で漁船代をまかなえそうです。人びとは、あまりこの支援に関心をそそられていません。

<赤ん坊が死亡>
 4月、3カ月の赤ん坊スフィが高熱にかかり、父親ルスリ・アブドゥラがチュッ・ムティア病院に連れて行きましたが、お医者さんには診てもらえませんでした。看護士が看ましたが、ルスリは耐えられなくなり、2日後に村に赤ん坊に連れて帰ったのでした。ルスリは、村の伝統的な薬を与えたようですが、赤ん坊は亡くなりました。

<仮設住宅>
 マタン・バル村の世帯数は305です(以前のデータでは117世帯となっていましたが)。仮設住宅の数は240で、うち30はクアラ・チャンコイ村の避難民に与えられました。
 仮設住宅は以下のような状況です。
・トイレあり
・井戸あり(ただし塩水)
・国境なき医師団からの飲料水の支援あり
・海外の支援による医薬品は十分である
・水田地帯に建設されたため、雨が降ると、仮設住宅への道はぬかるみ、水が仮設住宅の下まであふれる
・雨のときは、トイレもあふれる
・元の村に戻った住民は約50世帯

<海兵隊による暴力>
 津波前、マタン・バル村には、海兵隊第7部隊のポスト(詰所)があり、漁に出る人は全員、海兵隊ポストに出頭する義務がありました。
 津波の約1カ月前、漁師のアブドゥラ・ラマン(45歳)が、海兵隊員によって射殺されました。アブドゥラは、海のほうから来た自由アチェ運動(GAM)メンバー3人をかくまっていたのです。海兵隊が朝、捜索作戦をおこなったとき、アブドゥラは家の捜索をさせませんでした。海兵隊員は窓から家を覗いたとき、このGAMメンバーが窓から武器を突き出し、海兵隊員の頭を殴りました。3人のGAMメンバーは北のほうに逃げ切り、海のほうに逃げたアブドゥラは射殺されました。
 津波後、海兵隊第7部隊は、ムナサ(村の祈祷所、集会施設)にポストを建てました。12人が駐屯しています。
 5月4日23時ごろ、仮設住宅の夜警所で夜警をしていた住民が、海兵隊員に殴られるという事件が起きました。毎晩12人が夜警しなくてはなりません。23時、海兵隊員が夜警の監視に来たとき、たまたま一部の人間がコーヒー屋台にいて、夜警所には5人しかいませんでした。この5人は一列に並ばされ、いろいろなことを質問され、平手打ちされたのです。
 アミル(25歳)は、平手打ちで唇にケガをしました。ほかの4人の状況はわかりません。人びとはトラウマを抱えていて、ほかの人びとの生命の安全を脅かすようなことについて、互いに気にしていられなくなっています(人びとは口をつぐんでいます)。
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by NINDJA | 2005-07-06 12:24 | NINDJAの救援活動
 ユスフ・カラ副大統領は6日、来週ヘルシンキで開催される政府と自由アチェ運動(GAM)の非公式協議が、覚書(MoU)の草案について議論することが目的であることを明らかにした。この協議で、MoU草案が合意されれば、その結果を実行に移すため公式協議に臨むことになる。協議はヘルシンキに拠点を置く危機管理イニシアチブ(CMI)が進行役をつとめる予定である。
 国会議員の一部にアチェ和平協議を非難する声があることについて、カラ副大統領は、個人的な見解にすぎないと述べている。(Antara, 05/07/06)
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by NINDJA | 2005-07-06 12:00 | 和平への動き
 インドネシア副大統領で、ゴルカル党党首のユスフ・カラは6日、数十人の政党指導者を官邸に招き夕食会を開いた。出席したのは、改革星党、国民信託党、民族覚醒党、民主党、月星党、幸福正義党、開発統一党の党首などである。また、スシロ・バンバン・ユドヨノ大統領と、法・人権相も出席した。
 この会合のなかで政府は、アチェでの紛争を平和に終結させるプロセスを支持するよう各党に求め、その第一歩としてナングロー・アチェ・ダルサラムの地方首長選挙で元自由アチェ運動(GAM)メンバーが立候補することについての合意を求めた。
 出席した全党メンバーは政府の要請に賛成している。(TEMPO Interaktif, 05/07/06)
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by NINDJA | 2005-07-06 12:00 | 和平への動き
 スウェーデン政府は、同国に居住している自由アチェ運動(GAM)指導者のザイニ・アブドゥラに対し1万クローナ(1225万ルピア)の補償をおこなう予定である。同氏の弁護士によれば、これは、スウェーデン検察庁が同氏を2004年6月15日から18日まで勾留したことに対する補償であるという。
 昨年、ザイニ・アブドゥラとマリク・マフムドは、国際法違反で訴えられた。また GAMの最高責任者であるハッサン・ティロは家宅捜査は受けたものの、健康を理由に勾留はされなかった。
 しかしその後、裁判所はそのGAM高官を勾留するための証拠が不十分だとして、3人を釈放した。またスウェーデン検察庁は今年4月、マリク、ザイニおよびハッサンがインドネシアでテロ行為に関与したとするインドネシア政府の訴えには証拠がないとして捜査を中止している。(TEMPO Interaktif, 05/07/05)
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by NINDJA | 2005-07-05 12:00 | GAM情報
 アチェ軍事作戦の新規予算は異例であると批判しながらも、国会予算委員会のハッピー・ボネ・ズルカルナエンは1日、同委員会がアチェに駐屯する3万5000人の兵士を賄うため国防省緊急予算を承認したことを明らかにした。
 国防省はスラウェシ海沖のアンバラットの油田地域をめぐるマレーシアとの争議に対処するための緊急予算2兆ルピア(2億618万ドル)を確保していたが、さらに7月から12月までのアチェ軍事作戦にあてられる5302億7000万ルピアの追加予算を要求していた。
 ズルカルナエン議員は、今回の緊急予算が、兵士の食糧を満たすためだと語ったが、国防省は予算の60%を治安作戦にあてたいと言っている。
 ズルカルネン議員はまた、2003年5月から開始されたアチェ軍事作戦費用の決算報告を提出するよう国防省にくり返し求めた。いままでのところ決算報告は国防省から一度も出されていないという。(Jakarta Post, 05/07/02)
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by NINDJA | 2005-07-02 12:00 | 軍事作戦・人権侵害
 アチェ緊急支援委員会のフィルダウス・イリアスは1日、国会の公聴会で、アチェ津波被害復興事業において1億ドル以上の資金が使途不明で、大規模な不正が復興努力を台無しにしていると訴えた。またイリアスは、地元政府役人が避難民の数を実際よりもかなり多く誇張し、より多くの救援資金を得ようとしたと証言した。
 いっぽうA・S・ヒカム議員は、1兆2000億ルピア(1億2270万ドル)の資金が消えたと述べたが、詳細について語らなかった。
 国会は1日に不正疑惑について討議するために、アチェ復興支援に責任のある閣僚7人を喚問する予定だった。(AP, 05/07/01)
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by NINDJA | 2005-07-01 12:00 | 援助の問題
 ユスフ・カラは副大統領は1日、政府がアチェ州で活動する国軍に対し、予算を追加する可能性があることを明らかにした。副大統領によれば、同州での国軍兵士の任務は治安維持だけでなく、地震・津波災害後のアチェの復興も支援しているという。追加される資金は、政府の予備資金から支出される可能性もある。(TEMPO Interaktif, 05/07/01)
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by NINDJA | 2005-07-01 12:00 | 軍事作戦・人権侵害