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2004年12月26日に起きたスマトラ沖地震・津波でもっとも被害を受けたアチェ状況と支援活動について、インドネシア民主化支援ネットワーク(NINDJA)が伝えます。


by NINDJA
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●警察、学生10人を援助物資隠した容疑で逮捕

 警察は、北アチェ県クルン・マネー地区で津波被災者のため救援物資をトラックから降ろしていた学生10人以上を逮捕した。県警のアグス・サリムは、この学生たちが調理油、砂糖、コメ、インスタント・ラーメンなどの援助物資を隠匿しようとしていたとして逮捕されたと報道陣に語った。
 物資はロスマウェから搬送されてきたもので、ラガン村とチョッ・スラニ村に配給される予定になっていた。学生たちは、ムアラ・バトゥ警察で取調べを受けている。
 北アチェ学生コーディネーターのズルフィカルは、今回学生にかけられた容疑を否定している。ズルフィカルによると、救援物資は1月21日に配布されることになっていたが、津波被災者のイドゥル・アドゥハ(犠牲祭)のあとに配給を延期したため、ロスマウェの配給統制センターから集められた物資をクルエン・マネーのボランティアの一人が所有する店に一時保管していただけだという。
 似たようなケースは1月8日、北アチェ県パヤ・ガボ村でも起きている。2台の小型トラックが、警察とデワンタラ郡の合同諜報部隊によって止められ、運んでいた救援物資を没収された。警察は、物資はパヤ・ガボ村ではなく、ロスマウェのヒラク広場で降ろさなければならないと主張。これに対しトラックの運転手は、運んでいた物資が民主党からの援助物資で、ユドヨノ大統領の名前が書いてあったため、ヒラク広場で受け入れを拒否されたと述べた。ほかの場所にもって行っても、やはり政党からの援助物資ということで、受け入れてもらえず、困った運転手は、トラックの所持者が住むパヤ・ガボ村に戻ったのだという。警察はその村に被災者がいないため、トラックの運転手と持ち主を逮捕した。
 1月18日にもロスマウェのバンダル・サクティ郡で2人の被災者が、援助物資をロスマウェの店に売ろうとしたとして拘束された。この2人を知る地元住民は、2人が魚を買うためにどうしてもカネが必要だったため、配給物資を売ろうとした、と説明している。
 ズルフィカルは治安当局に、学生やボランティアの救援活動を妨害しないよう求めている。北アチェ県タナ・パシル郡の津波災害救援ポストでは、軍がそこで働く学生やボランティアたちから身分証明書の提示を求めたりしている。そして、学生たちは被災者が集合しているサッカー場や小学校に入り、データを収集したり、被災者から直接何が必要かなど聞くことが難しくなっている。(Acehkita.com, 05/01/20)
by NINDJA | 2005-01-20 12:00 | 国軍の援助妨害