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2004年12月26日に起きたスマトラ沖地震・津波でもっとも被害を受けたアチェ状況と支援活動について、インドネシア民主化支援ネットワーク(NINDJA)が伝えます。


by NINDJA
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 大地震と津波の発生から5カ月が過ぎたが、被災した住民たちは10億ドルにおよぶ支援金が具現化することを待ち望んでいる。バンダ・アチェ市スリン村長シャリル・アミンや大アチェ県ダエ・グルンパン村長ムフタル・マフムドは3日、記者に対して、郡や県・州の役所からしばしばヒアリングに呼ばれて多くの支援を約束されたにもかかわらず、実現したものはまったくないと語った。
 津波による被害が甚大だったダエ・グルンパン村の場合、津波前の人口は1671人であったが、生存者は334人で彼らは現在もテントで暮らしている。ムフタルは、住民の苦難が援助から利益を得ようとする者たちの道具にならないように望んでいる。「われわれは、もう何ももっていないのだ」
 いっぽうアチェ復興庁監視部代表のアブドゥラ・アリ教授は、当初のデータよりも避難民の数が膨れ上がったため資金が十分でなく、拠出が延期されたと述べている。また、アチェ暫定州知事アズワル・アブバカルは、地方政府による被災者への資金拠出が遅れているのは、中央政府から資金を得るための手続きが容易でないためと釈明している。(detikcom, 05/06/04)
# by NINDJA | 2005-06-04 12:00 | 援助の問題
 エンドリアルトノ・スタルト国軍司令官は4日、シンガポールで、アチェ問題に関し、現在進行中の和平協議が恒久的な解決にいたること希望しているが、自由アチェ運動(GAM)のいくつかのグループが、和平協議をおこなっているグループのリーダーシップを認めていないという問題があると述べた。同司令官は、GAMの一部のグループが、スウェーデンの指導者を認めておらず、一枚岩でないことが問題であるとしている。(Jakarta Post, 05/06/04)
# by NINDJA | 2005-06-04 12:00 | 和平への動き
 ソフヤン・ジャリル情報・通信相は2日、現在ヘルシンキでおこなわれているインドネシア政府と自由アチェ運動(GAM)の非公式会議において、合意事項に沿った和平プロセスを監視するための、ASEAN諸国とEUによる監視団を組織する計画がもち上がっていることを明らかにした。
 この多国籍監視団の計画が内政干渉へと発展する可能性を危惧している国会に対し、ジャリルは、アチェの問題を国際的な問題にすることはないし、まだアイディアが出たばかりであり、実際におこなうかどうかは今後さらなる協議を経て決定されると説明している。(Suara Pembaruan, 05/06/03)
# by NINDJA | 2005-06-03 12:00 | 和平への動き
 アグン・ラクソノ国会議長は1日、インドネシア政府と自由アチェ運動(GAM)の和平協定の監視に東南アジア諸国連合(ASEAN)や欧州連合(EU)が関与する可能性があることに国会諸委員会が強く反対し、ヘルシンキで行われている和平協議を今回を最後に中止するようユドヨノ大統領に求める意向を表明した。
 国会第1委員会メンバーのAS・ヒカム(民族覚醒党)は、「ASEANやEUの監視チームを現地に派遣することはGAMの政治的ポジションを国際社会に認めさせることになる。そのうち平和維持軍の派遣が求められ、 GAMはこれを利用し影響力をもつようになる。これが危険でないと言えようか?」と語り、同委員会の合意としてGAM問題を国際問題にしないよう政府に強く求めている。
 同じくジョコ・スシロ(国民信託党)も、ヘルシンキの和平協議がアチェ問題を国際問題にする結果となり、GAMの勢力を強めるだけだと強い危惧を表明した。
 これに対し、戦略国際問題研究所(CSIS)研究員インドラ・ジャヤ・ピリアンは、第4回アチェ和平協議は驚くべき進展をみせていると高く評価し、アチェ問題の国際化は津波被害で国際的支援があるのでこれは当然の成り行きだという見解を示している。
 人権団体インパーシャルのオットー・サムスディン・イスハックは、ヘルシンキ協議がいまだ意味のある結果を出していないと評価している。アチェ問題の国際化については、すでにずっと以前から国際問題となっており、これは政府が人権侵害を引き起こしてきたからだと指摘している。(Kompas, 05/06/02)
# by NINDJA | 2005-06-02 12:00 | 和平への動き
 市議会議員(任期1999年~2004年)10人が関与した56億ルピアにのぼるバンダ・アチェ市予算の汚職事件は、アチェを襲った地震と津波以後、明らかになっていない。
 この天災が起きる前、バンダ・アチェ地裁より禁固18カ月の判決を受けていた被告たちは控訴していたが、現在までその法的プロセスは明らかでない。アチェ高等裁判所に送られることになっていた市予算横領事件の控訴状が、津波の際に消失してしまったからだ。
 アチェ高裁長官ムルカン・ルフィは1日、記者に対し、市議会議員10人が関与したこの汚職事件の行方がはっきりしないことを認めた。
 すでに報じられているように、元市議会議員10人は 2002年の市議会予算から56億ルピアを横領し、市議会議員のための私用乗用車28台の購入にあてていた。(Suara Pembaruan, 05/06/02)
# by NINDJA | 2005-06-02 12:00 | その他