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2004年12月26日に起きたスマトラ沖地震・津波でもっとも被害を受けたアチェ状況と支援活動について、インドネシア民主化支援ネットワーク(NINDJA)が伝えます。


by NINDJA
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 アグン・ラクソノ国会議長は1日、インドネシア政府と自由アチェ運動(GAM)の和平協定の監視に東南アジア諸国連合(ASEAN)や欧州連合(EU)が関与する可能性があることに国会諸委員会が強く反対し、ヘルシンキで行われている和平協議を今回を最後に中止するようユドヨノ大統領に求める意向を表明した。
 国会第1委員会メンバーのAS・ヒカム(民族覚醒党)は、「ASEANやEUの監視チームを現地に派遣することはGAMの政治的ポジションを国際社会に認めさせることになる。そのうち平和維持軍の派遣が求められ、 GAMはこれを利用し影響力をもつようになる。これが危険でないと言えようか?」と語り、同委員会の合意としてGAM問題を国際問題にしないよう政府に強く求めている。
 同じくジョコ・スシロ(国民信託党)も、ヘルシンキの和平協議がアチェ問題を国際問題にする結果となり、GAMの勢力を強めるだけだと強い危惧を表明した。
 これに対し、戦略国際問題研究所(CSIS)研究員インドラ・ジャヤ・ピリアンは、第4回アチェ和平協議は驚くべき進展をみせていると高く評価し、アチェ問題の国際化は津波被害で国際的支援があるのでこれは当然の成り行きだという見解を示している。
 人権団体インパーシャルのオットー・サムスディン・イスハックは、ヘルシンキ協議がいまだ意味のある結果を出していないと評価している。アチェ問題の国際化については、すでにずっと以前から国際問題となっており、これは政府が人権侵害を引き起こしてきたからだと指摘している。(Kompas, 05/06/02)
# by NINDJA | 2005-06-02 12:00 | 和平への動き
 国会第1委員会所属のジョコ・サントソ議員(国民信託党会派)は1日、フィンランド・ヘルシンキで終了したばかりのインドネシア政府と自由アチェ運動(GAM)の協議において、東南アジア諸国連合(ASEAN)をモニター役に、ヨーロッパ共同体(EU)をオブザーバー役として設置することに両者が同意したことに対して落胆の意を表明した。協議前の5月23、24日に政府と国会第1委員会が合意した事項に反するからであるという。いっぽう、ヒューマン・ライツ・ワーキング・グループ(HRWG)のコーディネーターであるラフェンディ・ジャミンは、国会の見解とは正反対に協議の結果を歓迎している。
 仲介役を務めたフィンランド元大統領マルティ・アハティサーリは、来たる 7月12日に次回協議をおこなうことに両者が合意したと語った。和平協定がいつ結ばれるかはまだ確定できないとしつつも、8月までの余裕があると元大統領は付け加えている。(Suara Pembaruan, 05/06/01)
# by NINDJA | 2005-06-01 12:00 | 和平への動き
 アチェ州の地震・津波被災者のための、少なくとも1400におよぶ援助物資のコンテナが、メダンのブラワン港にいまだに積み上げられていることがわかった。物資の輸送費が不足していることに起因するという。
 この問題は先月、ユスフ・カラ副大統領がメダンを訪問したときにも触れられており、関係省庁にただちに対処するよう指示がだされたが、いまだに解決の目処がたっていない。これらの援助物資は医療器具、救急車や輸送トラックから食糧品や衣料品など生活物資にいたるまでさまざまであり、アチェの復興と再建に早急に必要とされている。(Serambi, 05/05/31)
# by NINDJA | 2005-05-31 12:00 | 援助の問題
 アチェ津波支援活動の国連特使であるビル・クリントン元米国大統領は30日夜、今後2年間のアチェ復興への支援を約束した。
 アチェ復興に参加する以外に、クリントンはアチェの将来的な復興のための資金を模索すると述べた。同氏は、今後2年間で、アチェ住民の生活が、適切な住宅に住み、子どもたちが再び学校に通えるような平常状態に戻ることを願っていると述べた。
 経済アクセスの構築と良好な復興が国連による津波後のアチェでの目標となる。そのほか、アチェはその素晴らしい自然のため、良好な観光地にもなることができるという。「アチェへ寄与した多くの人たちは、当然アチェが平常な状態に戻ったあと、アチェの状況を見たいと思うだろう」
 アチェ復興においては、良好な治安が求められるため、クリントンはすべての側が現在アチェで起きている紛争の解決に従うように呼びかけた。また紛争が解決されれば、ほかの問題も解決するとして、アチェの停戦協議に深い印象を受けたと述べた。
 アチェ訪問中、クリントンは地元有力者たちと会い議論し、大アチェ県のいくつかの避難民テントの状態を視察した。同氏によると、現在おこなわれている援助をもっと急ぐべきだという。「クリニックがあり、子どもたちも栄養失調になってないなど、多くの改善された点がある」
 またクリントンは、住民経済への援助や世銀によって資金提供された土地データの記録など、多くの肯定的な措置についても評価した。
 汚職についてクリントンは、国連は政府と協力してアチェ復興資金が汚職につかわれないよう気をつけていると評価した。またアチェ復興のため、信頼できる団体とも協力しているという。さらにクリントンはアチェ・ニアス復興庁のクントロ・マンクスブロト代表との会合において、汚職問題に触れて「すべての団体が反汚職法に従うべきだ」と述べた。(TEMPO Interaktif, 05/05/30)
# by NINDJA | 2005-05-30 12:00 | 援助の問題
 アチェ和平協議の仲介者マルティ・アハティサリの広報官マリア・コーウェルは、欧州連合(EU)のオブザーバーが30日、フィンランドのアチェ和平協議に参加し、インドネシア政府と自由アチェ運動(GAM)の治安と協定監視の計画を聞いたことを明らかにした。EUを代表する4人は、外部者としてはじめて、非公開のアチェ和平協議に同席している。「EU代表は、監視人の数、撤退するインドネシア軍の規模、退役させる司令官の数、治安に重大な影響を与えるその他事項も含めて、協定がどのように実施されるかについての計画を聞いた」
 協議は順調に進行していると報告されており、7月か8月に合意にこぎつける希望が出ている。(Jakarta Post, 05/05/30)
# by NINDJA | 2005-05-30 12:00 | 和平への動き